マイクロソフトとオラクル Microsoft Azure と Oracle Cloud の相互接続を発表 日本マイクロソフトJapan News Center 2019年6月10日
Microsoft and Oracle to Interconnect Microsoft Azure and Oracle Cloud Oracle Jun 5, 2019
まずは米国(Azureで言うところのUS Eastリージョン)からサービスがスタートし、その後、他のリージョンにも広げていく計画のようです。
両社はクラウドの相互接続に関連して、次の協業を明らかにした。
MicrosoftとOracle、AzureとOracle Cloudを相互接続 @IT 2019年06月06日
- AzureとOracle Cloudにまたがる統合的なアイデンティティ/アクセス管理(IAM)。これにより、シングルサインオンと、ユーザープロビジョニングの自動化が図れるという。また、Oracleのアプリケーションが、AzureのActive Directoryをアイデンティティプロバイダーとして利用できる機能を、早期プレビューとして提供開始したという。
- Oracle Cloudで動作するOracleのデータベース(RAC、Exadata、Autonomous Database)と、Azure上で動くカスタムアプリケーションあるいはOracleのパッケージアプリケーション(JD Edwards EnterpriseOne、E-Business Suite、PeopleSoft、Oracle Retail、Hyperion)の組み合わせに対するサポートの提供。これらのOracleアプリケーションは、Oracle Cloud上のOracleデータベースとの組み合わせを前提としたAzure上での動作について、Azure側から認証されることになるという。
ということなので、WEB/APサーバ、もしくはAppServiceなどで構築したフロントはAzureに配置、データベースはOracle Cloud内の各DBaaSを利用するという構成がサポートありで作れるようになるわけです。これは一定のニーズがあると思います。相互接続がどのくらいのネットワークになるのか、特にレイテンシーがどうなるかが気になるところではありますが、まずは米国での展開の状況を見つつ、情報収集をしたいと思います。
Oracle Cloudについてはこのブログでも何度か取り上げています。
クラウド環境でOracle Databaseを利用するには
2018-19年クラウド動向所感まとめ
Oracle Cloud日本リージョン開設!&Oracle社に対する不満
Oracle Cloudは他のメジャークラウドと比較するとOracle Databaseくらいしか強みがなかったので、このAzureとの提携は良い判断だとは思います。Oracle側から見るとデータベースも後からAzure側に持っていかれるリスクもあるわけです。しかし、プラットフォームとしてのクラウドについては勝負がつきつつあるので、手遅れになる前に決断をしたのでしょうね。この辺り、米国の企業は凄いですよね。日本企業だとまだ現状維持で行けると判断し、対応を始めた頃には手遅れになっていることが多い気がします。
一方でマイクロソフトは最近自社のサービスのみに囚われないで、サービスの拡充を進めています。
Microsoft、Azure環境上でVMware基盤を構築できる「Azure VMware Solutions」を発表!
今回のOracle Cloudとの提携もその一環でしょう。
Oracleにしてもマイクロソフトにしても、シャアトップのAWSへの対抗策としての提携、という側面も大きいと思います。シェアトップのAWSに2位のマイクロソフトがどこまで追いつけるのか、そこにどれだけOracleが関われるのかというのが今後のクラウドプラットフォームレースの注目ポイントですね。
1点懸念としては、こうなってくるとOracleがOracle CloudのIaaS部分の開発に力を入れなくなると考えられます。(そういうところも決断が早いので。)そのため、日本でも早めに相互接続を実現して欲しいですね!
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