日曜日, 10月 20, 2019

ガートナー「 日本におけるクラウドIaaSのマジック・クアドラント」2019年5月版

リサーチ会社として有名なガートナーですが、IaaSに関しては毎年「マジック・クアドラント」を発表しています。この「マジック・クアドラント」というのはガートナー独自の、まあざっくりいうと市場でのポジションマッピングですね。

で、これの日本版が公開されていました。公開自体は8月にされていたようです。ガートナーのサイトはGoogle検索から除外されるように設定しているのでしょう。検索だと出てきません。
日本におけるクラウドIaaSのマジック・クアドラント 2019年8月 ガートナー

ガートナーは引用に厳しそうなので引用はしませんが、ざっくりとは言え、かなり良く分析されていると感じます。是非、一読ください。

私の方で注目した点は、この「マジック・クアドラント」の比較対象になっているクラウド(IaaS)です。グローバル版だとメジャークラウドしか含まれていませんが、日本版だと国産クラウドも比較対象に含まれています。が、(当たり前ですが)全てのクラウドではありません。取り上げた基準についても記載がありますが、その中で「日本市場における認知度やガートナーの顧客からの問い合わせがあること」というのがあります。ガートナーの顧客は基本的に大企業ですので、逆に考えるとここで取り上げられているクラウドは国内大手でもよく採用されているクラウドであると考えてよいかと思います。

では、実際にどのクラウドが取り上げられているかを見ていきましょう。
リンク先のガートナーのサイトとは、紹介順を変えています。

【海外勢】
Amazon Web Services
Amazon Web Services

Microsoft
Azure

Google
GCP

IBM
IBM Cloud

まあ、AWS、Azure、GCPが入らないことはないですよね。IBMも手堅く入ってきました。Oracle Cloudは2019年5月に国内リージョン開設なので、来年の調査結果には入ってくるかもしれません。

【国内キャリア系】
インターネットイニシアティブ
IIJ GIOインフラストラクチャーP2

KDDI
KDDIクラウドプラットフォームサービス

NTTコミュニケーションズ
Enterprise Cloud

ソフトバンク
ASPIRE

IIJとソフトバンクが入ってきたのが意外でしたが、IIJは結構法人向けも強いのでしょうか?あまり知らないんですよね。ソフトバンクは自社クラウドについては、もうあまり力を入れていない気がします。

【国内SIer系】
伊藤忠テクノソリューションズ
CUVICmc2

富士通
FUJITSU Cloud Service for OSS
FUJITSU Cloud Service for VMware

NEC
NEC Cloud IaaS

日立とかTISも自社IaaSをやっていた気がするのですが、この3社がラインナップしています。

ということで、2019年版日本国内「マジック・クアドラント」に取り上げられているIaaSを紹介しました。やはり大手企業が採用を検討するサービスということで、ネットサービス系に強そうなIaaS(IDCフロンティア、GMO、さくらインターネットなど)は出てきませんね。

さて、5年後にこの内の幾つのIaaSが残っているでしょうか。。。
まあ国産IaaSの場合だと、大々的に終了を発表することはあまりしないと思います。気がついたら新規契約ができなくなっているとか。引き続き、動向を見守っていきたいと思います。

(関連)
【2019年1月版】国産クラウド(IaaS)一覧

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