先日書いた記事内で、国産クラウドサービスってどうなんだろう?と記載しました。
2018-19年クラウド動向所感まとめ
今後どうなるかは分かりませんが、一度現時点の国産クラウドサービスを一覧にしてみたいと思います。クラウドサービスと言っても色々な種類があるのですが、今回はIaaSを含むものに絞っています。(SaaS系まで含めるとキリがないので)
また、各社が他のクラウド(AWSやAzureなど)を再販しているサービスについては、含めていません。
【通信事業者系】
・NTT コミニュケーションズ
Cloudn
Enterprise Cloud
・KDDI
KDDI クラウドプラットフォームサービス
BIGLOBEクラウドホスティング
・ソフトバンク
ホワイトクラウド ASPIRE
通信事業者系のIaaSは、回線引き込みを無料にすることで初期導入の敷居を下げる、といった通信事業者の強みを利用した作戦により、クラウドが伸び始めた際に各企業にそれなりに導入が進んだという印象です。そのため、どのサービスもそれなりに利用ユーザに出会います。ただ、現在はどこも通信事業としてはメジャークラウドとの連携を強化しているのため、これらの自社クラウドサービスの将来はあまり明るくはないな、とも感じます。
NTTコミニュケーションズのEnterprise Cloudは国産クラウドの中でもそれなりにシェアがあると思います。Cloudnに関しても、一時期IDCFクラウドとともにワンコインクラウドとして流行った記憶があります。ただもう、Cloudnは新規情報もないですし収束の方向性ではないでしょうか。Enterprise Cloudに注力していく形になると推測されますが、今後に注目です。
KDDIのクラウドについては世に出ているシェア情報は高くないと思われるのですが、自分は結構利用ユーザに出会います。余談ですが、KDDIはこのサービスを始めた頃にサーバ系エンジニアを結構募集していて、自分も応募するか悩んだのですが、結局回線事業者の保守的な雰囲気を噂で聞き、止めました。まあ応募したところで採用されたかは分かりませんが、今となっては止めておいてよかった気もします。唐突な自分語りでした。
なお、いつの間にかBIGLOBEがKDDI傘下になっていたので、BIGLOBEクラウドはKDDIのところに纏めてみました。
ソフトバンクの自社クラウドであるホワイトクラウドについては、面白い価格体系なので個人的には注目していました。しかし、今はもうGCPとかAlibaba Cloudに注力しており、ホワイトクラウドの扱いが小さくなっている気がします。ただ、コンペなどで登場しているのは今だに見かけます。
【メーカー系】
・NEC
NEC Cloud IaaS
・日立製作所
エンタープライズクラウドサービス
・富士通
FUJITSU Cloud Service for OSS
FUJITSU Cloud Service for VMware
・富士通クラウドテクノロジーズ
ニフクラ
NECと日立はなんかAWSを担いでくるというイメージです。公開情報も少ないので、正直どのようなサービスをどの程度力を入れてやっているのか分かりません。いや、でもNECとかは囲い込んでる自社ユーザに利用して貰っていく作戦かもしれませんね。勝手なイメージですが、ずっとNECのユーザって保守的な気がするので、昔からのホスティングに近い手厚いサポートを求めそうです。(NECユーザの方すいません。。。)そういった手堅くやりたいけど、上からクラウドを検討しろと言われている、といったユーザ向けサービスといったところでしょうか。
富士通については元々やっていたS5というサービスを収束させ、K5という新しいクラウドをぶち上げたものの、クラウドサービスを再編して今はK5がforOSSという名前になっていますね。forVMwareは完全子会社化した旧ニフティのクラウド事業部分、つまりニフクラ(旧ニフティクラウド)です。今後ニフクラがどうなっていくのかも、注目ポイントです。
【データセンター事業者】
・さくらインターネット
さくらのクラウド
・IDCフロンティア
IDCFクラウド
・GMOクラウド
GMOクラウド ALTUS アルタス
・IIJ
IIJ GIOインフラストラクチャーP2
他にもあるかも知れませんが、データセンター事業者系のサービスを纏めてみました。元々レンタルサーバなどを行っているので、クラウドに手を出すのは自然な流れかと思います。
これらのサービスは、やはり公開システム系の案件に登場してくる機会が多い気がしますね。元々公開系のシステムを多数抱えているので、そちらに強みがあるのだと思います。
全てのサーバがメジャークラウドに行ってしまうとデータセンターは空っぽになってしまうわけで、各データセンター事業者はメジャークラウドとは絶対に負けられない戦いをしているわけです。とは言いつつ規模では負けるので、今後もクラウド含め創意工夫をしてデータセンターの新たな活用方法を提案していって欲しいな、と思います。
余談ですが、私個人は最近までIDCFクラウドを利用していて特に不満もなかったのですが、個人利用が2019年3月までで終了となったので、泣く泣くGCPにサーバを移行しました。。。(勿論、法人利用は問題なさそうです。)
【その他】
・楽天
楽天クラウド IaaS
楽天クラウドはこんなのもあるんだ、ということで上げてみました。
正直他にもたくさん国産クラウドはありそうなのですが、一旦ここまでにします。これから3年後、5年後、ここに上げたサービスがどこまで残っているのか。期待と不安が入り混じりますね。いや、そもそもIaaSなんて今どき使わないよ、という時代になるのかもしれませんが。(3年だとまだ来なそうですけどね。)
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