【クラウドサービス動向その2】IaaSはどこまで普及するのか?オンプレとIaaSのコスト比較(低スペックサーバ) 2016年10月18日
3年も経つとクラウドは値下がりや新機能なので価格が変わるため、再度ほぼ同じ条件で試算をしてみたいと思います。
まずはオンプレサーバの見積もりです。
【オンプレサーバ見積】
前回同様富士通製サーバで見積もっています。スペックも同等としていますが、メモリだけ前回4GBでしたが、現在は最小が8GBのようなので変更となります。
- PRIMERGY TX1310 M3
- OS:Windows Server 2019 Standard
- CPU:Pentium プロセッサー G4560 (3.50GHz/2コア/3MB)×1
- メモリ:8GB
- ディスク:500GB×2(RAID1)
- UPS(Powerchute含む)
- サポートパック×5年(本体/UPS)
合計価格:622,900円
前回からスペックが変わっていないのに、少し安くなりました。
【IaaSサーバ見積】
IaaSについても前回同様、AWS、Azure、ニフクラで見積もっています。
AWS
- Windows t3a.medium(2vcp/4GBメモリ) $49.34/月
- 汎用SSD 512GB $61.44/月
合計金額:$111/月×60ヶ月=$6,647(5年間費用)
※最近急激に円高が進んでいますが、1ドル110円換算だと731,148円(5年間費用)
なお、インスタンス費用を3年前払いのリザーブドにすると、615,787円(5年間費用)となります。
Azure
- Windows B2S(2vcp/4GBメモリ) 5,101.82/月
- Standard Disk 512GB 4,300.8/月
合計金額:9,403円/月×60ヶ月=564,157円(5年間費用)
なお、インスタンス費用を3年リザーブドにすると、397,907円(5年間費用)となります。
※Azureのリザーブドは前払いのみ
ニフクラ
- c-small4(1vcp/4GBメモリ) 6,000円/月
- Windows OS 2,800円/月/1vCPU
- 標準ディスク 2,000円/100GB/月×4=8,000円
合計金額:16,800円/月×60ヶ月=1,008,000円(5年間費用)
※ニフティクラウドはシステム領域80GBが標準で確保されるため、データ領域として400GBを見込む
ということで、5年間総額での比較です。
オンプレサーバ 622,900円
AWS 731,148円:117%(3年RIだと615,787円:99%)
Azure 564,157円:91%(3年RIだと397,907円:64%)
ニフクラ 1,008,000円:162%
※IaaS費用に記載のパーセントはオンプレ費用比
オンプレだと場所代とか電気代が他にかかる、AWS,Azureはネットワーク通信量がかかる、AWSはもっと性能の低いディスクがあるからそちらにすると安価になる、ニフクラだとこの構成でもSLA対象となる、といった細かい条件の違いはありますが、一旦置いておきます。
前回見積もり時と比較すると、全て価格が下がっています。が、やはりIaaSの方がより安くなっていますね。特にバーストタイプのインスタンスを出した&リザーブドが使えるようになったAzureの価格低下が今回は著しいです。Azureであれば、バックアップを含めてもバックアップなしのオンプレよりも安く済みそうですね!
今回の費用比較は一例でしかありません。例えばもっとディスクが大きければオンプレのほうが安くなる、といったことはあるかと思います。しかし、大きな価格差がない中で、運用負荷や可用性においてメリットのあるクラウドを使わない理由は以前よりも更に減ってきていると感じます。
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