これは、機能や技術の話ではなく、具体的な製品についての情報が項目分けされ、まとめられているデータベースのようです。現在は、日本で一般的に入手可能な18社51製品が登録されているそうです。
ぜひ見てみたいのですが、1月6日現在、この「バイオメトリクス製品データベース」にアクセスすることができません。負荷がかかっているのでしょうか?攻撃されているとか?アクセスできるようになったら、実際に登録されている情報についてもコメントしたいと思います。
「バイオメトリクス製品データベース」の公開について IPA 2007年12月27日
【追記】
「バイオメトリクス製品データベース」にアクセスできたので、中を見てみました。思っていたのと少し違っていたのですが、まあ「ふーん」という感じですね。なんか全体的に分かりにくいです。うーん、せっかくなので、このデータベースなるものの良い点、悪い点をまとめてみましょうか。
・良い点
まずは良い点から挙げて見ましょう。
1.色々なメーカーの色々な製品が掲載されている
データベースと言うからには当たり前ではあるのですが、普段(私が)目にしない声紋、署名と言った製品が掲載されているのはうれしいですね。技術としてあるのは知っていても、具体的な製品はあまり知らないですから。
2.項目が結構良い
意見が分かれるところかも知れませんが、私は項目はなかなか良いのではと思います。例えば、「1:Nへの対応」、人によっては「生体認証=1:N認証」だと思っている人もいますからね。それから、「利用人数」、「スループット」も必要ですよ。あと、ベンダ評価ではありますが、認証精度が記載されているところも良いですね。特に、どのような評価テストを行ったのかが書いてあるのが良いです。
・悪い点
次は悪い点です。こちらのほうが多くなりそうです。
1.データベース化されている製品が少ない
良い点で挙げた項目に反することですが、世の中にはもっと生体認証製品を販売しているメーカーがいるはずです。例えばサイレックス。このメーカーは結構シェアがあったと思うのですが・・・。それからレノボ。レノボはパソコンにオプションとして指紋センサーを付けて売っているじゃないですか。こういったメーカーが漏れてしまうと、このデータベースの魅力は減ってしますし、そもそもデータベース化出来てないんじゃない?と言うことになってしまう気がします。
2.データベースの項目を埋めていないメーカーが多い
データベースの項目が良いとほめたのですが、空欄にしているメーカーが多い気がします。秘密主義なのか、製品に自信がないのか分かりませんが、埋めて欲しいです。
3.利用用途がめちゃくちゃ
これが個人的に一番良くないと思っていることです。そもそも、このデータベースは一部(私みたいな)人を除いて、これから生体認証の導入を検討している企業の担当者などが製品を調べたり、比較するために見ることを想定していると思います。導入を検討しているということは、導入の目的があるわけです。だからデータベースは導入目的(利用用途)ごとに検索できる必要があります。うれしいことに、このデータベースでは利用用途ごとに検索できます。しかし、その利用用途がめちゃくちゃなのです。検索画面で選択できる利用用途を書き出してみましょう。括弧内は私のコメントです。
・物理アクセス(生体認証で何をしようとしているの?)
・入退室管理(ドアを開けるときあるやつかな)
・金庫(金庫って・・・)
・タイムレコーダー(勤怠管理かな)
・出席確認(タイムレコーダーとどの辺りが違うのか知りたい)
・情報アクセス(情報アクセスって言われても)
・ログイン管理(良くある目的)
・情報端末(タブレットPCとかに付けようって話かな?)
・携帯電話(最近付いてるよね)
・車載(ドアのロックを指紋認証とかではずすやつかな?)
・金融(ATMとか?)
・電子パスポート(?)
・免許証(?)
・保険証(?)
・その他
メーカーから来た回答をそのまま載せていったらこうなった、と言ったところでしょうか。ここは見直して欲しいです。
まとめ
検索結果が横に伸びるとか、検索結果に製品詳細へのリンクがないとか、認識装置部分とサーバソフト部分を一緒に並べてしまっているとか、不満に思うところは色々とありますが、このデータベースがこれからもきちんと更新され、掲載製品が増えて行ってくれれば良いなと思います。本当は第三者機関の機能比較などがあればよいと思うのですが、そこまで製品を比較してしまったものをIPAが掲載するのは色々と難しいでしょうから、そこは良しとしましょう。
最後に余談ですが、NECソフトのBiodePassと言う製品が、1万人まで1:Nで指紋認証を行うことが出来るそうです。すごいですね。
2008年1月7日
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