大阪シティバスはEVモーターズ・ジャパンのEVバスを導入すると発表しました。 大阪シティバスは大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)の子会社です。
大阪市高速電気軌道株式会社様へEVバスを100台 納車いたします EV モーターズ・ジャパン 2023.06.15
大阪・関西万博で活躍するEVバスのデザインを決定しました 大阪シティバス 2023年6月15日
元々、大阪シティバスは2025年の万博に向けて100台のEVバスを導入すると発表していました。
EVバス100台を導入し、エネルギー効率化を目指した運行管理システムを開発 万博輸送及び市内での運行に活用します 大阪シティバス 2022年7月20日
今回のEVモーターズ・ジャパン側のプレスリリースでは100台となっているので、数字があっています。ただ、大阪シティバス側のプレスリリースだと、150台(150台のうち100台については、グリーンイノベーション(GI)基金事業の一環として〜)となっているんですよね。今回の契約とは別で更に50台を調達するのかもしれません。
EVモーターズ・ジャパンは北九州に拠点を持つ、EVバス、トラックを開発・販売するファブレス企業(企画・開発・設計だけ行い、工場は持たずに生産を他社に任せるメーカー)です。独自のアクティブ・インバーターにより、バッテリーの電力コントロールを行い、省電力化、バッテリーの長寿命化を行っている、というのを売りにしています。EV自動車のリーダーであるテスラもこのあたりのバッテリー管理技術に注力しているので、EV自動車はバッテリーも大事ですが、バッテリーをどう使うか、もかなり重要なんでしょうね。
バスの生産は現在中国の「威馳騰汽車(Wisdom Motor)」が行っているそうですが、今年(23年)北九州で組み立て工場を稼働させる予定です。
自分は子供の頃、バスに結構乗っていたのですが、あのディーゼル車独自のアイドリング時の揺れがとても苦手だったんですよね。ということで、早くすべてのバスがEVバスになって欲しい、と思っている派です。流石に高速バスや高速道路を走るような観光バスはなかなか難しいとは思いますが、路線バスなどは予定が見えるので、EVバスに移行しやすいと思うんですよね。
燃料電池のEVバスも良いとは思いますが、現在非常に高額(1台1億円程度)なのと、各所に水素ステーションを配備する必要があるため、現在の路線バスを置き換えるのは、なかなか難しいのではないかと考えています。そうなるとEVバスなのですが、現在EVバスは中国メーカーのBYDが最もシェアを持ち、その後に同じく中国のアルファバスが続いています。既存のディーゼルバスをEVバスに改造する取り組みも進んでいるようですが、やはり航続距離が100km程度と短いため、正直言うほどよいものではない、と考えています。そうなってくると(ファブレス企業ではありますが)現在唯一の国産EVバスメーカーであるEVモーターズ・ジャパンには頑張って貰いたいですし、今回の大型契約の獲得は弾みになったのではないんか、と思うところです。
まあ、万博で走らせるバスが全て中国メーカー製だとカッコがつかないですからね。結局生産は中国なのですが。
ちなみに現在の主要国内バスメーカーは以下の3社があります。
- いすゞ自動車
- 日野自動車
- 三菱ふそうトラック・バス
この内、いすゞ自動車と日野自動車が2003年にバス車体製造子会社として「ジェイ・バス」を設立しています。また、いすゞ自動車と日野自動車とトヨタ自動車は2024年度にEVバスの生産を始めると発表しています。という状況でしたが、ここで日野自動車と三菱ふそうトラック・バスが2024年に経営統合を行うことで合意しています。国内バス・トラック業界はどうなって行くのでしょうか。。。
ということで、大阪では今後EVモーターズ・ジャパン製のEVバスが多く走ることになりそうです。最初の納品は来月予定しているらしいので、楽しみですね。
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