さて、今回のワールドカップは情報セキュリティ関連のニュースが非常に多かったと思います。そこで、全てとは言いませんが代表的なニュースをまとめてみたいと思います。
まず、ワールドカップ開催前ですが、FIFAのネットワーク周りの関係者たちは多くの不正アクセスが試みられるであろうことを予測して十分に対策を行っていたようです。以下はCNET Japanからの引用です。
待望のドイツワールドカップ開幕が近づいてくるにつれて、ハッカー達が同大会のネットワーク設備に攻撃を仕掛けてくるだろうとFIFAのネットワーク関連技術パートナーであるAvayaは予想している。Avayaでヨーロッパ、中東、アフリカ地区担当ビジネスデベロップメントマネージャーを務めるRoger Jones氏は、DoS攻撃が同大会ネットワークサービスに対して再び仕掛けられるだろうと予想する。これまで、2002年ワールドカップ、2003年女 子ワールドカップ、そして、2006年ドイツワールドカップの前哨戦となったコンフェデレーションズカップのネットワークサービスに対してDoS攻撃が仕 掛けられたが、不成功に終わっている。
ただし、Jones氏は米国時間6月8日、「現時点では(DoS攻撃の)兆候はない」と述べた。同氏は、善意のハッカーに依頼してネットワークの堅牢性を検証しているともジャーナリストらを前に語っている。
ワールドカップを主催するFIFAのITソリューションズ部門でトップを務めるMike Kelly氏によると、技術パートナーであるAvayaとDeutsche Telekomからなるセキュリティチームは、一連のシナリオを想定して、ネットワークの回復力を検証する広範囲なテストを実施しているという。
(中略)
Kelly氏は短い会見に答え、FIFAとパートナー企業はあらゆる手段を講じて攻撃を防ぐ「絶対の自信がある」と述べた。
Jones氏によると、ドイツのミュンヘンにある同大会IT指令センターには、ネットワークセキュリティ専門家が常時待機しているという。
FIFA対ハッカー、W杯を巡るもう1つの戦い CNET Japan 2006年6月9日
実際、ワールドカップ開催中は公式サイトに対して無数の攻撃が仕掛けられました。ちなみに攻撃はアジアからが最も多かったそうです。特に、韓国からのアタックは様々なところで話題になりましたね。
【W杯】韓国のネチズン大暴走…FIFA公式HPを攻撃 朝鮮日報 2006年6月26日
しかし、備えあれば憂いなしということでしょう。ワールドカップ開催中に公式ホームページが不正アクセスによる大きな被害を受けることはなかったようです。そして、多くの国から多くの人が公式ホームページにアクセスすることができました。
W杯開幕日,公式サイトに500万人以上がアクセス IT Pro 2006年6月17日
W杯公式サイト,開催期間中のページ・ビュー数は43億ページ IT Pro 2006年7月14日
ただ、あまりワールドカップとは関係のないところでホームページの改ざんの被害が発生したりしていましたけどね。
「W杯に負けてすみません」日本体育協会のサイトが改竄、公開停止に INTERNET Watch 2006年6月16日
ワールドカップの公式サイト等への不正アクセスも非常に問題でしたが、ワールドカップを利用した一般のインターネットユーザを対象にしたフィッシングなども多く発生し、いや現在も発生していて問題になっています。
ワールドカップファンを狙うフィッシングに注意、FIFAが警告 2005年9月29日 CNET Japan
サッカー人気に付け込む新ワーム ITmedia News 2006年6月21日
「Naked World Cup」「Crazy soccer fans」,ワールドカップ便乗ウイルスに注意 IT Pro 2006年6月21日
見た目はワールドカップ公式サイト、でも…… ITmedia News 2006年7月18日
最近のフィッシングはよりインターネットユーザが食いつきやすいエサを用意して待っていますから、より一層気をつける必要がありますね。
さて、ドイツワールドカップも終わってしまいましたが、日本にはもう少し頑張ってもらいたかったです。負けるのは仕方がないとしても、少なくとももっといい試合をしてほしかった・・・。まあ、4年後のオシムジャパンに期待しましょう!
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